繊維業界 独特な業界用語まとめ

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きゅうれいぱっぱ (9088)

60ローンの標準的な規格。打ち込み本数が経糸(たていと)90本、緯糸(よこいと)が88本であることから。経緯足して、178本ローンと言われる。プリント用の定番生地であり、この規格のP下も広く使われている。

生地品番にもそのまま「9088]とつけられていることも多い。

(例)きゅうれいぱっぱの普通の60ローンの生機(きばた)やったら、中国でなんぼでもあるで。

ななごななに(7572)

75dシフォンの標準的な規格。言葉の意味的には、75デニール72フィラメントカウントの糸を表している。デニールは糸の太さであり、数字が大きいほど太い糸になる。フィラメントカウントは、1本の糸の中に何本の繊維を撚っているかという数字を表しており、同じデニール数の糸で比較した場合、フィラメントカウント数字が大きいほど細い繊維がたくさん入っていることになり、柔らかい風合いになる。

この糸を使ってよく作られているシフォンジョーゼットの生地を指す場合も多い。

ごまるのいっちょんちょん

ポリエステルタフタの定番的な規格を指す。ちゃんと記載する場合は、50D/144F。

ごまる=糸番手50d、いっちょんちょん=144カウント(糸の本数)のフィラメント糸の糸使いであるということを意味します。基本的には、フィラメント数が多いほど、柔らかくしなやかで風合いがよくなる。

ちなみに、ナイロンなど化合繊に強い繊維商社のマスダ株式会社には、そのまま「ごまるのいっちょんちょん」を品名にした商品があり、なかなかインパクトがあります。

バランス

販売可能な在庫数量のこと。売りバランスとかフリーバランスと言われることもある。

(例)1番色は、バランス20反でそのうち現物は5反で、残りは10月末UP予定です。

中希(ちゅうき)

生地の反物の中で微妙に色の濃淡などが変わっていき、生地の状態だと分からないが、製品にして縫い合わせたときに色が違うことに気づく現象。連続染色など生地を広げた状態で染色されるものはでるリスクが高くなる。また広巾の生地も同様にリスクが高くなる。多くはインキング修正(上から補色してなじまさせてわからなくさせる)で製品修整する。

ちなみに、株式会社桑原に代表されるようないわゆる「なおし屋さん」で直してもらうと驚くほどきれいに修正できることが多く、技術の高さに感心することが多い。

(例)これくらいの色差で、中希にされるのは、厳しいなー。修正してる納期ないし、一旦、店頭出しません??

抜き販売(カラーストック対応)

本来、生地の生産にはまず、生機(キバタ)を作るところから始まる。産地ごとの経糸(たていと)整形のロットによっても変わるが、だいたい、5,000m以上のロットが必要になることが多い。次にその生機を染色する工程があり、染色方法によっても変わるが、多くの場合は、500m以上のロットが経済ロットになるという大掛かりな発注になるのが普通である。また当然、工程が多いので、納期もかかる。

そこで、生地問屋やテキスタイルコンバーターと呼ばれる業態の企業が、売れそうな色の需要予測をして染色、即出荷できる状態で在庫の備蓄販売を行っている。これにより、アパレルメーカーの1反から欲しい生地を自由に買いたいという小ロット、QR要望に対応可能となっている。この準備された生地の商売を指す。

ちなみに、この業態は世界的には、あまりなく、宇仁繊維株式会社などの日本の企業がヨーロッパ市場などで営業する際のアピールポイントの一つとなっている。

(例)新ブランドで、まだロットが小さいので、素材提案は「抜き販売可能」なもので願いします。

色ナレ (ナレ売り)

カラーストックをしているテキスタイルコンバーターは、在庫の備蓄販売をする際、アパレルの購買の需要予測をして、発注していくことで、過剰在庫を持ったり、売り切れによる機会ロスにならないように努力している。ただし、イレギュラーの注文が入ってきて、特定の色だけを大量に発注されると計画が狂ってしまう。通販のビジネス、輸出の商売などで、一般のアパレルのセオリーと違う動き方をしている企業からの注文の際に起きやすい。

そこで、各色バランス良く発注してもらうことを「色ナレ注文」と呼ぶ。廃番予定品番で、キバタがなく追加できない商品やロットが大きく納期が長い先染めなどは追加注文での在庫調整が難しい商品の場合にこの条件がつきやすい。

(例)このチェックは糸染めのロットが大きいので、三配色すべてのナレ販売にてお願いします。

暫八(ざんぱち)

通常、アパレル製品を日本に輸入した場合、関税が発生します。そのため、日本から生地など原材料を送って、中国の工場で縫製し、完成品を日本に戻す「加工貿易」をした場合、関税負担が大きくなってしまいます。この場合、単純な製品の輸入ではなく、日本の原料を使った加工貿易であることを申請することで、関税の軽減をすることができ、その条例を「関税暫定措置法第8条」、通称「暫八」と呼びます。

近年、中国ローカルの原料のクオリティが上がってきたので、わざわざ原料を送り込むメリットが減ってきており、かつ、中国政府が自国の生地を売りたいため、条件を厳しくしており、減少傾向にあります。

目付(めつけ)

生地の重さのこと。特に、ニットは、糸量(重さ)で各工程の工賃を計算するので、重視されます。布帛の場合でも、貿易する場合は、運賃の計算に必要なので、暫八を使った加工貿易などで輸出することになった場合、必要です。

だいたい、1mあたりの重さを指すことのほうが多いと思いますが、たまにスクウェアメーター(平方メートル)当たりの重さで書いてくる業者もいます。どちらかを明確するために、

生地巾1mあたりの重さ リニアメーター

1平方メーター当たりの重さ スクエアーメーター と明記していることがほとんどです。

・リニアメーター

XXgram  per linear meter、XXg /LM

・スクエアーメーター

XX gram per Square Meter、XXg/SM

リネンテスター

生地屋なら、だいたい持ってる生地の組織を見るための拡大鏡です。縞見ルーペとも言います。

着分(ちゃくぶん)、見本着(みほんちゃく)

生地を反物ではなく、メーター指定してカットしたもの。主にアパレルメーカーが、量産発注の前のサンプル作成時に、発注する。人によっては、「サンプルカット」、「メーターカット」「着分カット」などとも言う。

なお、着分発注の際は反物からカットしてしまう手間がかかる点や小口割増のチャージアップという意味合いでも生地代以外に別途カットチャージ(カット手数料)が通常発生する。

カットチャージは、各々生地メーカーが独自に設定しており、双日ファッションやサンウェルのように1回カットをするごとにカットチャージとして1,000円~2,000円程度のカットチャージを請求する方式かマスダや宇仁繊維のようにメーター当たりの生地単価に300円~500円のカットチャージが生地値に上乗せされる形式のどちらかになっていることが多い。

なお、このカットチャージの仕組みは10mを越えるロングカットはカットチャージが上がったり、5mまでしかカットを請けないとか各社バラバラである。なかでも宇仁繊維は、基本はメーター当たりの単価に上乗せ方式を取っているが、3m未満の時だけカット1回につき発生するカットチャージに変更になる上に、生地巾によってもカットチャージが変わるという複雑な設定をしており、アパレルの生産管理など生地の購買担当にとっては慣れるまでなかなか手こずるポイントになっている。

(例)着分カットは、本日出荷できないことが多いから、早めにオーダーしておいてください。

T/R(ティーアール)

ポリエステル(T)とレーヨン(R)を混紡した素材のこと。糸値も安く、風合いもいいので、ウールの代替品に使われたり、ストレッチのものは、ボトムの定番品として人気がある。ピリング(下の項目参照)しやすいのが欠点。

逆混

レーヨンの割合のほうが多いT/Rのこと。通常のT/Rよりは柔らかい風合いになる。

ピリング

毛玉ができること。ピリングしにくいように抗ピル加工する場合も多い。天然素材の毛玉はそのまま落ちていくが、合繊繊維は糸の強度があるため、毛玉がそのまま残り、外観が悪くなる。

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CD(カチオンダイ)

カチオン染色を指す。ポリエステル100%の生地でも染め分けが可能になるため、シャンブレー表現をしたい場合に使用したり、通常ポリエステルは高温高圧での染色が必要だが、風合いを柔らかくしたい場合にも用いられる。

ゾッキ

経糸、緯糸とも同じ糸使いで織っている生地のこと。

ランニング

商品を継続して在庫していくこと。もともと繊維製品のロットは川上に行くほど大きくなるため、服を作るアパレルメーカーは、テキスタイルコンバーターが在庫を持っているカラーストックのある生地をあてにして企画をし、テキスタイルコンバーターは、産元商社や合繊メーカーなどが在庫を持っている生機をあてにして企画をし、産元商社は、紡績や現糸メーカーが在庫を持っている糸を、、、以下続く。という構造になっている。

商品企画をする際、ランニングしている原料で企画しないといざ発注の際に、在庫がなく、長い生産納期や莫大な製造ロットが必要になるという問題に直面する。

そのため、原料選定の際に、多くの企画担当は仕入先にランニングする商品がどうかを確認する。

(例)この品番は、ランニングですか? いえ、糸が生産中止になったので、生機無くなり次第終了です。

マス見本

量産前に試作する生地見本のこと、基本的に、先染めやプリントの試作の場合、マス見本と呼ばれる。

後染めの場合は、ビーカーということが多い。

先染めの特にシャンブレーなどは、トレンチコート用の玉虫色のバーバリーの緯糸が鮮やかなオレンジやブルーだったりするくらい、経糸・緯糸の組み合わせで驚くほど見え方が変わり、狙った発色のシャンブレーの生地を企画するには経験が必要になる。

経糸・緯糸が同じ色の箇所を正マス、それ以外のところを端マスと呼び、通常、正マスを採用するが、端マスの見え方がよく見えることもよくあり、チェックなどは端マスを好んで使うブランドもある

S引き

生地の欠点箇所(飛び込みや汚れ、ネップなど)にバノックなどで印をつけて、欠点箇所の分、請求対象メーター数から差し引くことを指す。産地によって扱う生地が変わり、基準が違うので、トラブルの原因になることも多い。

シャツ生地の場合は、単価も比較的安く、パーツが小さいため、傷をよけて裁断することができ、欠点箇所の値引きも少ないが、コートなどのウール生地は要尺が大きいため、欠点箇所1か所で大きく生地をロスする上に元々の生地単価も高く、欠点箇所の値引きを大きくしないと買う側の不利益が大きくなる。

バノック

生地の欠点箇所をS引きするに欠点箇所の目印としてつけるタグピンを指す。バノックという名称は、株式会社トスカバノックのブランド名であり、なんにでも「万能につく」という意味で名づけられた。なおトスカバノック社はTSIホールディングスのグループ会社である。

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